臭いの悩み・・柔軟剤・芳香剤・消臭スプレー
『臭いの悩みに・・香害110番』
2017年7/26、8/1の2日間に、日本消費者連盟が設置したそうです。
臭いの害(香害)に苦しんでいる方々の身になって、被害の状況や悩みなどを聴き、当事者の声を集め、行政やメーカーに改善を求めて行くのを目的として行ったそうです。
その2日間にFAXやメールを含めて213件の要望が寄せられました。
その中で最も多かったのが、
近隣の洗濯物の柔軟剤の臭いによる被害で、
「隣人が使う柔軟剤で苦しんでいる。管理人を通して使用をやめてもらうように頼んだがらちがあかない」
「他人の柔軟剤のニオイで呼吸困難や吐き気を感じるようになり、耳鼻科を受診したが、『治療できない、精神科で診てもらいなさい』と言われた」など。
訴えに共通するのが、
①頭痛をはじめとする多様な症状が続き、発症前の生活が困難になった
②特殊な人とみられて理解されず、孤立しがち
③今後も被害者が増える可能性のある、一種の公害問題であることを広く知らせてほしい
の3点だそうです。
この結果を受けて日本消費者連盟、化学物質過敏症支援センターなど8団体は、官庁側に
・国民生活センターが「香害110番」を開設して実態を把握する
・被害者がいることを周知徹底し、死傷者に自粛を求める啓発をする
・柔軟剤などを家庭用品品質表示法の対象品目に指定する
など5項目を要望したそうです。
出席した官庁側の担当者8人は
「香害」については何も知らなかったそうです。
しかもその8人ほぼ全員が柔軟剤を使用していたそうです。
その担当者方は要望に対して消極的で、団体側は文書の回答を求めましたが、
電話による回答で
「専用窓口は設けないが、実態把握は検討する」
「啓発についてはかんがえないでもない」
「対象品目指定は、業界などの意見を聞き、必要と判断すれば、共管の経済産業省と協議する」
という回答だったそうです。
臭いや香りは、鼻から通って脳に直接とどくもの。
そして人が生きていくために必要な、自律神経、免疫系、ホルモン系にダイレクトに働きかけていきます。
この官庁の回答をみると、自分の身は自分で守るしかないように思います。
正しい知識を身につけて、使うものを選んでほしいと思います。
消臭スプレーについて
消臭スプレーは、においを分解して衣類や家具などをクリーンにするイメージがありますが、実は化学物質でにおいにフタをしているだけなのです。
そもそもなぜにおいを消すのでしょうか。
香水は、むかし入浴の習慣がない欧米人たちの体臭を隠すために使っていたものでした。
その頃は合成で作る技術がなかったので、天然のものしかなかったので、とても高価なものでした。
それが技術の発達で合成香料が作られるようになり、値段が手頃になって庶民にも使われるようになってきました。
現在では、香水より柔軟剤の香りの方が、より使いやすく、簡単にかおり、香水ほどにおわないと思われるようで広く使われています。
柔軟剤でかおらせる理由の大半は、やはり自分の体臭を消すためのようです。
自分の体臭があると人に嫌がられる、と思う方が多いようです。
つまり自分にかおりをつけるのは、人に好かれるため。
だから変なにおいをつけていたら人に嫌われる、
したがって、消臭スプレーも必要になってくるのでしょう。
衣類や寝具に消臭スプレーをまくと、いやなにおいが分解されて、空気までもクリーンになった気がします。
でもその消臭スプレーの主成分の「除菌成分」は、「第四級アンモニウム塩系の成分」で、これは病院では消毒薬として使われている化学物質です。
毒性が強く、人体に与える影響が大きいことも懸念されます。
消臭スプレーを使えば、このような危険な化学物質が衣類だけでなく、霧状になって部屋中の空気に拡散して、それを私たちは吸っているということになります。
国民生活センターの試験では、消臭スプレーはにおい物質自体を分解しているのではなく、香料を使ってにおいにフタをしているだけということもわかっています。
それに消臭スプレーは「雑貨」扱いのため、薬事法上の成分表示義務からも、また洗剤や医療品などの家庭用品の成分などの表示を義務づけている家庭用品品質表示法からも対象外のため、界面活性剤など成分表示の義務もありません。
消費者が確認することができない化学物質が、「除菌成分」や「香料」などという表示名称で一括表示されているのが現状です。
そしてこれら成分は、石油を原料とした成分で作られています。
このような消臭スプレーはやめて、下駄箱には茶ガラをおいて脱臭したり、植物を置いて浄化したり、天然の香りを使って空気を浄化することをおすすめいたします。
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